K-POPにも桜ソングはある〜BUSKER BUSKER『桜エンディング』(버스커 버스커 "벚꽃 엔딩" )
去年まで二年間韓国にいたので、日本の桜を見るのは三年ぶりになる。
韓国にもたくさん桜の木があり、花見をする人たちもたくさんいることは、ソウルにいたとき、当時のブログで紹介した(【動画】ソウルの桜の名所へ行ってきました | 旧 青空研究室 跡地)。
さらに言うと、K-POPには桜ソングもある。
BUSKER BUSKER『桜エンディング』
버스커 버스커 (Busker Busker) - 벚꽃 엔딩 - YouTube버스커 버스커 (Busker Busker) - 벚꽃 엔딩
バスカーバスカーというバンドの『桜エンディング』がそれで、韓国の若者なら誰でも知っている曲だと思う。2012年のヒットソングだけど、きっと今年の春も韓国でたくさん流されて、定番曲になっているはずだ。
K-POPというと、ダンスグループばかりという印象が強いが、こんなフォークソング風のバンドもある。ドラムの人がアメリカ人だが、もともと大学の英語講師と学生で結成したのだそうだ。オーディション番組「スーパースターK」をきっかけに人気が出た(バスカー・バスカー - Wikipedia)。
歌詞は「桜の花びらが春風に舞うこの道を、君と二人で手を繋ぎ、一緒に歩くことができて嬉しいな」というような内容で、J-POPの桜ソングとほとんど変わらない。
しかし、韓国では入学や卒業と桜はあまり結びつかない。韓国の一学期は三月の頭に始まるので、日本よりも一ヶ月スケジュールが早い。それに、ソウルは東京より寒いので、桜が咲く時期も後ろにずれている。そう言えば、向こうの大学の日本語の授業で「桜前線」という単語の意味を、頑張って説明した思い出があるね。
韓国にはまだ「流行歌」がある
韓国に住んでいたときは、今ほどK-POPに興味が無かったので、テレビをつけて歌番組を見ることもなかったけど、町を歩いているだけでも流行のK-POPが、自然と耳に入ってきて、そのときどんな曲が流行っているかが、何となく分かった。
日本でも、90年代まではそうだったけど、今ではそんなことも無くなってしまいましたね。
バスカーバスカーは、当時のソウルでは、PSYの『江南(カンナム)スタイル』の次にたくさん流れていて、今でもバスカーバスカーを聞くと、ソウル時代を思い出して泣けてくる。僕にとっては懐メロになっているのだ(『江南スタイル』はあまりにもしつこかったので、懐かしさを通り越しているが)。
BUSKER BUSKER「本当に愛してるなら」
バスカーバスカーの曲で一番好きなのは、「정말로 사랑한다면」という曲。日本語に訳すと、「本当に愛してるなら」というタイトルになるかと思う。
버스커 버스커 (Busker Busker) - 정말로 사랑한다면 (If You Really ...
歌詞は、「本当に愛しているなら、別れるなんて言わないで、待っていてください」というような内容で、遠距離恋愛の曲である(遠距離恋愛という言葉も、日本語の授業で教えたなあ)。
日本から離れて異国で孤独に暮らしていた、当時の僕の心情にマッチしていたと言わざるをえないが、これは要するに、徴兵のせいで恋人と離ればなれになってしまった韓国の男の子の気持ちを歌った曲なのだと思う。
「軍隊に行っているあいだに、彼女に振られた」というのは、韓国ではあまりにもよく耳にする「あるある」話であるわけで、韓国の大学生にとっては、国歌のようなものではないだろうか。