青空研究室

三ツ野陽介ブログ

韓国の大学の素晴らしい授業〜映画『建築学概論』

文化の優劣

 世界の国々には様々な文化があり、そこには個性の違いがあるだけで、「進んでいる」や「遅れている」といった区別があるわけではなく、優劣によって比べることはできない。すべての文化は対等である。
 と、いうような文化相対主義の考え方は、ある意味では綺麗ごとであって、実際に外国に住んでみれば、「こういうところは日本のほうが優れているなあ」「ここは日本が劣っているなあ」という比較を、日々、考えてしまうものである。
 実際、僕が韓国に住んでいたときには、「ああ、今まで当たり前と思ってたけど、あれって結構すごいことだったんだなあ」と、日本の優れた点に気づかされることが、たくさんあった(例えば、テープのりが、ちゃんとコロコロとスムーズに転がるとか)。

韓国の大学の授業について

 一方で、明らかに韓国のほうが優れているだろう、と思われたのが「大学の授業」である。

  僕がいた韓国の大学では、大人数での単純な一斉授業はほぼ無いようだった。教室の人数が、50人を超える授業もいくらかあったようだが、そんな授業でも、グループ発表が一学期のなかで必ず一回は課されていて、学生達はその準備に忙しそうだった。
 学生からの授業評価のアンケートも盛んで、日本でもやっている大学は多いと思うのだが、韓国のほうがずっとシビアだったし、先生たちもそれを気にしていた。僕も気にした。

 儒教の国だから、韓国の大学の教授というと、すごく偉そうなイメージがあるし、実際にそんな面もあるのだが、ちゃんと授業しろとか、ちゃんと論文書けというプレッシャーは、日本よりも強い。

韓国映画建築学概論』

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 ところで、『建築学概論』という韓国で大ヒットした映画があり、日本でも去年の夏に公開された。

 ベタと言えばベタな恋愛映画なんだけど、ヒロインの女の子は可愛いし、恋人と見る分にはオススメの韓国映画である。
 ストーリーは大学時代、「建築学概論」という授業で仲良くなったけど結ばれなかった初恋の女性が、十年以上経って訪ねてきて、建築家になった主人公に家の設計を依頼する、という話である。

 それで、僕がここで紹介したいのは、映画の素晴らしさそのものよりも、この映画に出てくる「建築学概論」という授業の素晴らしさなのである。

 この「建築学概論」は、建築学科の学生以外も受講する、一二年生向けの教養科目の授業のようだ。主人公の男の子は建築学科なんだけど、ヒロインは他学科である。
 で、この授業を担当する教授が、「今住んでいる町を旅行してみて、普段気づかなかった道や建物を観察し、写真に撮ってきましょう」とか、「住んでみたい町に行って、そこで遊んできましょう」とか、ちょっと変わった宿題を出す。「これが建築学概論だ」つって。
 それで、たまたま近くに住んでいたことをきっかけにお近づきになったヒロインと、一緒に課題をこなしながら、だんだん仲良くなっていくという話が、この映画の青春パートなのだ。
 そんな破天荒な授業、映画のなかの話でしょと思われるかもしれないけど、僕の感覚では、「韓国の大学なら、こんな授業もあるかもしれないな」と思える。

「国民の初恋」Miss Aスジ

 ちなみにヒロインの大学時代を演じる女優は、Miss Aというアイドルグループのメンバーのスジという子。

 韓国ではこの映画によって「国民の初恋」の異名で呼ばれ、清純派の代表みたいになったのだが、Miss Aでの活動で魅せたセクシーさとのギャップで、韓国国民にショックを与えた(これ今日いちばん書きたかったこと)。

 こちらもオススメである。

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