青空研究室

三ツ野陽介ブログ

K-POP女性MV2014年下半期個人的ベスト10

 半年前に、K-POP女性MV2014年上半期個人的ベスト10 という記事をアップしたので、2014年も終わってから半月ばかり経ってしまいましたが、下半期もやってみようかなと思います。 

10位 Apink「LUV」


Apink(에이핑크) LUV(러브) M/V ...

 実はApinkにはさほど興味は無いんですが、いま韓国で一番人気のあるガールズグループだと思われるので、触れないわけにはいかないと思い、10位に。2014年には日本デビューもしました(参照:Apink、女子に支持される王道の“カワイイ”と“親近感” 「新人に戻った」日本デビューと目標を語る)。

 日本と韓国のアイドルをざっくり比較すると、「日本=カワイイ」「韓国=セクシー」ということが言えますが、Apinkは韓国だけどカワイイ系のアイドルです。

 しかし、日本には無いものを韓国に求めている者としては、どうも興味が持てなくて…。

 それも、ただストレートに可愛いアイドルならまだいいんですが、Apinkのメインボーカルのウンジという子が、正統派美少女とは違うタイプなんですよね。

 たとえるなら、指原が一番目立ってるHKT48みたいなもので。確かに可愛いメンバーは他にたくさんいるけど、グイグイ前に出てくるのは指原みたいな。

 もちろん、指原さんがそうであるように、ウンジもまた今日のK-POPを代表する才能でありまして、歌唱力はあるし女優としても活躍中です。

9位 four ladies 4L「Move」


포엘(four ladies 4L) - Move(무브) Music Video 풀버 ...

 K-POPアイドルの特徴であるセクシーさを、極北まで突き詰めたのが、このMVです。今まで見たもののなかでいちばんエロい、を通り越してヒドい(笑)。

 2014年上半期には、Stellarの「Marionette」という曲が、これ以上はないかと思われた過激さで半島を騒がせましたが、その「Marionette」のコンセプトを丸パクリして、さらにその上をいったのが4Lの「Move」でした。

 K-POPが本気出したら、ここまでやるというところを見せてくれました。

8位 SISTAR「I Swear」


[MV] SISTAR(씨스타) _ I Swear - YouTube

 Apinkと並んで、いま韓国で一番人気があるのがSISTAR。僕もお気に入りのグループです(ダソム可愛い)。

 2014年も精力的に活動しましたが、いちばん良かったのはこの曲かな。K-POPの頂点に立ったイケイケの彼女たちの、調子に乗りっぷりが伝わってきて、眩しすぎるMVです。

 まあこのMVについては、盗作騒動なんかもあったんですが…(参照:SISTAR、新曲「I Swear」MVに盗作疑惑…ウェイターの設定からピンク色のカーシャンプーまで全て酷似)。

 細かいことはケンチャナヨです(「大丈夫」「気にしないで」などの意味)。

7位 SunnyHill「Monday Blues」


[MV] SunnyHill(써니힐) _ Monday Blues - YouTube

 このSunnyHillというグループ、2014年にはしょっちゅう新曲を公開していましたが、整形っぽい無個性な顔立ちのメンバーたちに馴染めず、あまり興味が持てませんでした(たいてい1グループに1人ぐらいは「この子は整形じゃないかも」という夢を見せてくれる美女が混じってるものなんですけど)。

 でも、この曲だけはすごく良かったと思います。上に貼った動画の他に、Performance ver.という動画もいいです。

 曲調に中毒性があるし、OL風の格好をしたお姉さんたちが踊りまくるというコンセプトも面白かったです。歌番組での披露のときは、SOD女子社員風の社員証を首から下げて踊っていました(会社勤めの経験がないので、社員証というとそのイメージしか無い)。

 6位 EXID「위아래(UP&DOWN)」


[EXID(이엑스아이디)]위아래 (UP&DOWN) MV - YouTube

 EXIDは「イーエックスアイディー」と読むらしいです(韓国人風に発音すると「イエクスアイディ」)。

 僕が好きなBESTieというグループがありまして、EXIDがあまり円満でない事情で分裂して作られたのがBESTieだということで、EXIDの名前は知っていました(BESTieは「Love Options(연애의 조건)」という曲が最高です)。

 しかし、その後のBESTieの活躍に比べて、残ったEXIDのメンバーは新曲も発表できず、不遇の時を過ごしていたのですが、2014年にはついにこの曲でブレイクし、人気もBESTieを追い抜いたようです。

 曲名の「위아래」は「ウィ・アレ」と読み、「上・下」という意味で、英語タイトルは「UP &DOWN」となっています。歌詞はどうも、行為中の上下運動のことを遠回しに歌っているようでして……ダンスの腰使いもなんかそういう……K-POPこんなんばっかりだ…。

 曲を発表したときは、さほど注目されなかったのですが、次第にそのエロさが認められたのか、人気に火が付き「チャート逆走」が話題になりました(参照:EXID、チャート逆走のアイコンが語る新年の抱負「最大の目標は音楽番組で1位」)。

5位 T-ARA「SUGAR FREE」


T-ARA[티아라] SUGAR FREE[슈가프리] M/V ver.1 ...

 T-ARAは、KARA、少女時代の次に日本で成功したグループですが、最近はチケット詐欺騒動が起きているし(参照:T-ARA 日本ツアー開催予定なしで「チケット詐欺」騒動に - ライブドアニュース)、韓国でもグループ内のいじめ騒動でイメージが最悪となり、アイドルとしてはオワコン扱いのようです。

 しかし、曲を発表するたびにそのクオリティが高さには驚かされます。この「SUGAR FREE」という曲もすごくカッコ良かったと思います。

 冒頭からの激しいダンスと、サビの棒立ちの対比が面白いし、日本では不可能な、ピカチュー点滅を乱用したMVはとても華やかです。

 4位 パク・ボラム「예뻐졌다(可愛くなった)」


박보람 (Park Boram) - 예뻐졌다 (Feat. Zico of Block B ...

 新人歌手のパク・ボラムちゃん

 可愛いし歌も上手いし、初めてMVを見た時から気に入りました。

 しかし、この子は韓国の超人気オーディション番組「スーパースターK」の出身で、番組に出ていた頃は、あまり可愛くなかったそうです。

 なんでも、デビューするために32kgも痩せたとか…(参照:32kgのダイエットに成功した方法は?? - NAVER まとめ)。

 歌のタイトルの「可愛くなった」というのは、本人のことを言っているんですね。歌詞の中では「どこもいじってないよ」という意味のことも歌ってます。

 韓国女子の美にかける執念、恐るべし。

3位 LADIES' CODE「I'm Fine Thank You」


레이디스 코드(LADIES' CODE) - I'm Fine Thank You MV ...

  2014年の韓国では、上半期にセウォル号沈没事故が起きて、K-POP界にも一時期、自粛ムードが漂うなどの影響があったのですが、下半期のK-POPにも、LADIES' CODEメンバーが交通事故で5人中2人死亡という、悲しい出来事が起きてしまいました。

 上に貼ったMV動画の成り立ちは少し変わっていて、これは、亡くなったウンビとリセの在りし日の映像を編集して、「I'm Fine Thank You」という別れのバラード曲に乗せた公式動画です。歌詞と合わせて見ると余計、泣けます(字幕動画

 事故原因は、メンバーたちを乗せた車を運転していたマネージャーのスピードの出しすぎのようです(参照:福島県出身の「LADIES' CODE」リセ、事故の背景)。

 僕も、韓国に住んでいたときには、タクシー運転手のスピードの出しすぎにビビることしばしばでした。あの頃は、「韓国ではこれが普通のことで、この国はこれでちゃんと回ってるんだなあ」と納得していましたが、やっぱり事故起きまくってるじゃねえか!っていう…。これもケンチャナヨ精神のなせるわざなのか。

 日本のAKBにも、握手会でメンバーの命が危険にさらされる事件がありましたが、消耗戦を強いられているのはK-POPアイドルも同様のようで、過密スケジュールのなか無理な移動を繰り返す過酷な実態が浮き彫りになりました。

 LADIES' CODEは単純な「セクシー」でも、単純な「可愛い」でもない、個性的な魅力を持ったグループで、 나쁜 여자 (Bad Girl) Hate You 예뻐 예뻐So WonderfulKISS KISS(키스 키스)、ぜんぶ良曲でした。

 一命を取りとめたメインボーカルのソジョンは、K-POP最高の歌い手の1人だと思うので、なんとか再起して欲しいです。

 このような事故が二度と起きませんように。

2位 단발머리 (Short Hair) 


AOA - 단발머리 (Short Hair) M/V - YouTube

 僕にとって、やはり2014年のK-POPといえばAOAだったなあ、と思います。この曲は、6月リリースなので、正確に言うと上半期の曲なんだけど、たくさん聴いたのが下半期だったので、こちらにランクイン。 

  AOAについては、日本デビューの際に現場に行ったし、そのときにたくさん書きました(参照:韓流の未来〜K-POPライブを初めて見た〜AOA@a nation resort stage - 青空研究室)。11月に出した「사뿐사뿐(Like a Cat)」は、曲はイマイチだったけど、MVはとても良かったです。

 1位 San E,Raina「한여름밤의 꿀(真夏の夜の蜜)」


[MV] San E, 레이나 한여름밤의 꿀(A midsummer night...

 おもにエロ目線で紹介してきましたけど(いまK-POPガールズグループを語ろうとすると、そうならざるをえない!)1位は「K-POPにもこんなに素敵な歌があるんだ」という曲。アコースティック・バージョンも素晴らしいです。

 これも6月発表の曲ですが、夏の韓国でロングヒットを記録して、これからも夏の定番として定着していく名曲だと思います。

 San Eというよく分からないラッパーと、AFTERSCHOOL、Orange Caramelのメンバーとして知られるレイナのデュエット曲。はっきり言って、二人はそんなにイケメンでも、すごい美女でもない。でも、そこが逆にいいと思います。

 K-POPはグローバル商品として、外向きの着飾ったMVをYoutubeで発信していますが、このMVは等身大の、普段着のK-POPと言えると思います。

 日本では韓国人というと色々なイメージがあると思いますが、僕の中では、いまどきのソウルの若者って、このMVのなかの二人のようなイメージ。にこやかで、どこかシャイで、楽しそうに生きていて。

 そんな姿を、韓国に住んでいたときに触れ合った学生たちと重ねて、なんとなく懐かしい気持ちになるのです。